ロードバイク初心者がいきなり「ツール・ド・東北2018」の170kmコースに挑戦した話
- 部活動
- 2018.11.9最終更新日:2021.1.4
- かいたひと:タジー
こんにちは!
ポッケの気象予報士のタジーです。
猛烈に暑かった夏がようやく終わったと思ったら、台風が相次いで日本列島に襲来。
そんな慌ただしい中(?)
毎年恒例となっている、ポッケ自転車部のみんなで「ツール・ド・東北2018」に参加してきました。
僕はロードバイク初心者。普通は一番短い100km以下のコースにエントリーするところですが、なんといきなり中上級者向けの170kmコースに思い切って挑戦してみました。
今回はその様子をお届けしたいと思います!!
昨年までの「ツール・ド・東北」の記事はこちら
1.ツール・ド・東北とは?
2011年3月に発生した東日本大震災の復興支援および震災の記憶を未来に残していくことを
目的として、株式会社河北新報とヤフー株式会社によって開催される自転車イベントです。
今年は9月15日と16日に行われました。
2.出走までの準備など
僕は普段ロードバイクなど全く乗っていませんでしたが、偶然ポッケ自転車部部長アンナカさんより「ツール・ド・東北」の話を聞き、面白そうだったので参加を決めました。
今回走ることになる170kmコースは東京~松本間くらいの距離があり、とても長いです。
そのため普通の自転車で走り切ることは厳しく、ロードバイクが適しています。
ロードバイクを始めるいいきっかけかなとも思い、「キャノンデール caad12」という性能の良いロードバイクをレンタルして、準備を進めました。
レンタルバイクが届いた頃には大会当日まで残り約1ヵ月となっていました。少し焦りもありましたが、逆に残り1ヵ月で素人が170km走れるようになったらネタになるのかな~とも思っていました。周りのメンバーは大丈夫なの?とざわついており、アンナカ部長はしっかり練習すれば大丈夫とニヤニヤしながら言っておりました。
そのニヤニヤの意味はレース後にわかることとなります。
レンタルしたキャノンデールのCAAD12
ロードバイクが届いたのは大会の1ヵ月前。あまり時間がない中、「荒川サイクリングロード」で自転車部のメンバーのよこちんさんやアンナカ部長と練習をしました。
整備され走りやすい道が100km以上続きます。練習に最適です。
よこちんさんとの練習では長い距離を走り、基本的な乗り方やギアの変え方なども教わりました。
往復で120kmくらいを走ってみましたが、それほど疲れずに走れたこともありレース本番も170kmくらいなら何とか完走できるのでは?という変な自信がでてきました。
ただ、この日の練習の途中でアクシデントが発生!帰る途中の道でゲリラ豪雨に遭遇してしまいました。ぼく、気象予報士なのに・・・。
(予報では降水確率40%。空模様は怪しいと思いつつ強行したんですけどね。)
滝のような大雨に打たれてしまいましたが、それでもニッコリなよこちんさん。
自分の体力がどれくらいあるのか確認が出来て、ロードバイクにも少し慣れてきたところで次はアンナカ部長に練習をお願いしました。
アンナカ部長はロードバイク歴も長く、とても理論派でした。ペダルの踏み方や漕いでる時の足の開き、坂道の登り方を教わりました。ちょっとした特訓を受け、さらに上達した気分になり、これなら170kmは大丈夫だろうと思えてきました。
アンナカさんに足を自転車と平行にするように指導していただきました!その時の様子です。
3.イベント前日の焼肉決起集会
レースの前日はお昼過ぎに石巻の会場に入り、エントリーの手続きを済ませました。
東京から石巻まで長い距離の移動となりましたが、スーさんの車でスーさんとゆうちゃんに運転をお願いして行ったのでとても早く到着することが出来ました。
長い距離を安全運転で届けていただいて、本当にありがとうございました!!
そして夜は毎年恒例の「焼肉決起集会」が行われました。
石巻出身の弊社社員おすすめの焼肉屋さん「みちのく」。肉の量が多く、しかもめちゃくちゃ美味しい!!
4.レース当日
昨年は台風の影響でコースの距離が短縮され、一昨年は雨の中でのレースでした。
今年も天候が危ぶまれましたが、今年は雨が降ることはなく、晴れ間のある中でのレースとなりました。
6:45頃スタート前の様子。いよいよレース開幕で少し緊張気味だったかも・・・?
レースが始まっててみると、平地は問題なく走れていたのですが、登り坂に大苦戦。
なかなかペースが上がりませんでした。
それでも50km程度走ってみると次第にギアの変えるタイミングや登り坂の進み方がわかっていき、だんだんとペースも上がり、とても快適に走ることができました。
コースは南三陸の沿岸などを走っていき、途中にはとても景色の良い所もありました。
休憩所では、現地の地域料理が振舞われ、おいしくいただきました。
お昼休憩はカレーライス!現地の海産物が入っていてとても美味しかったです。
お昼を食べた休憩地点で170kmの道のりの約半分までは進んでいました。
ただその時どんどんとタイムアウトの時間が迫っていることに気づき、午後は急いで出走。
しかし、後半はだんだんと体力もなくなっていき・・・
特に登り坂が長く続くところでは本当にきつかったです。
そして
124km地点の休憩地点で無念の時間切れの足切りとなってしまいました。
足切りにあってしまうとそこの地点から先には進むことが出来ず、用意されたバスに乗ってゴール地点へ送られてしまいます。
足がもう動かなかったのでバスが来て助かった気持ちもありましたが、最後まで走り切ることが出来ずにちょっと切ない気持ちでした。
バスに収容され、よこちんさんと一緒にゴール地点へ強制送還。無念・・・。グッタリでした。
僕とよこちんさんは無念のタイムアウトとなってしまいましたが、一方でスーさんとゆうちゃんは見事100kmコースを完走していました!
そして210kmコースに挑戦していた部長のアンナカさんはゴールまでほんのわずかというところで、タイムアウトとなってしまいました。まさかあのアンナカさんが何故?と思い原因を聞いてみると、なんとバイクのメカトラブルがあったそうです。万全の準備をしていてもいつどんなことが起こるかはわかりません。油断大敵です。
僕自身も正直、170kmという距離をなめていました。山あり谷ありのコースで、平地の170kmとは訳が違いました。準備期間が1ヵ月だけだったので単純に準備不足でもありました。でもやってみると凄く面白い!また来年、リベンジしてやろうという気持ちになりました!
またレース会場となっている宮城県沿岸の様子も昨年と違っているようでした。
東日本大震災で大きく被災した地域が少しずつではありますが、復興が進んでいる様子でした。
レースに参加することで、宮城県や東北の地が盛り上がり、復興支援に協力できる点も「ツール・ド・東北」のいいところなんだなと思いました。
【2017年の写真】まだ工事中でした
【2018年の写真】工事が終わってきれいに舗装されました
4.ロードバイクサイクリングの魅力
初めてロードバイクサイクリングをやってみて、多くの魅力を知ることができました。
まず一つ目は単純に早いスピードで走ることができることです。
ママチャリよりもずっと早いスピードで走ることができ、ロードバイクだと平地で30km/hくらいのスピードで走ることができます。なのでとても快適な気分になれるんですよね。
二つ目は単純にペダルを漕ぐという運動を続ける中で、意外と頭を多く使うスポーツでもあることです。ただペダルを漕いで前に進んでいけばいいというわけではありません。
次の道がどうなっているかをよく考えて進む必要があります。
例えば大きい下り坂の後に登り坂がある場合は、下り坂で思いっきりスピードを上げて一気に登り坂を登ってしまったり。
登り坂が続くところではスピードは出せないので、なるべく体力を使わない走り方を続ける。
平地では先頭を走っていると風の抵抗を受けてしまうので、あえて誰かの後ろについて風の抵抗を受けないように走るなど。
走り方が少し違うだけでスピードも体力の消費も大きく変わり、レースの結果が大きく変わっていきます。
僕はその自転車のペダルを漕ぐという単純な運動が続く中で、頭を使う場面も多くあってそのバランスみたいなものがとても好きになりました。
その他にもサイクリングは有酸素運動なので健康にもとてもよかったりして、数えきれないほどの魅力がロードバイクにはあると感じました。
5.新しいことに挑戦することの素晴らしさ
そして今回僕が一番伝えたいこと。それは「新しいことに挑戦することの素晴らしさ」です。
今回これまで乗ったこともないロードバイクで170kmもの長距離を走る自転車レースに唐突に参加してみました。
社会人として毎日仕事をしていると日々の行動が単調になったり、考えがついつい保守的になりがちです。何か新しいことを始めようかなと思っても、忙しい日常に流されたり。
それでも何か面白そうと感じたことをやってみようとする気持ちがとても大切なのかなと思います。
参加する前はどうなるんだろうかという不安もありましたが、やってみると完走こそできませんでしたが、100km以上を走ることができて自分の体力への自信も少し出てきました。
ロードバイクサイクリングの魅力を知ることが出来ましたし、少し新しい世界を知ることが出来ました。
新しいことに挑戦する時は、失敗したらどうしようとか思うかもしれません。ですが不安に思ったことのほとんどは杞憂に終わることがほとんどだと思います。仮に失敗したとしてもそれは経験として次に繋がっていくはずです。
僕自身、今気象予報士として楽しく働いているのも失敗を恐れずに思い切って気象予報士試験に挑戦してみた結果からきているものだと思っています。
何か新しいことをやってみようと思っているあなた、ぜひ挑戦してみてはいかがですか?